【八幡平の暮らし(1)】 全国的にも珍しい絵暦 「田山暦」2019年12月26日
新年まで1週間を切りました。すでに2020年のカレンダーを飾っている家も多いことでしょう。
昔、八幡平市安代地区には、「田山暦」と呼ばれるカレンダーがありました。元禄(1688〜1704年)もしくは正徳(1711〜1715年)の頃に浅沢村(現・八幡平市安代地区)にやってきた田山善八という人が考案したといわれます。現存している数は少なく、最古のものは天明3年(1783)のものです。
田山暦は、読み書きができない人でも理解できるようにと、絵と記号だけで暦日や歳事が表されていました。例えば、「節分」は鬼が両手で顔を覆っている絵、「入梅」は梅の絵というふうに描かれ、その下に日付が記されています。
この田山暦は、飢饉の被害から多くの農民を救い、農作物の収穫量を上げるために考案されたと推測されています。初期は配布地域が限られていたため、大半が手描きだったとか。2代目以降は配布枚数が増えたことにより、木製の判子をつくり和紙に押して制作されるように。しかし、明治時代に入り太陽暦が採用されたことにより姿を消していきました。
全国的にも珍しい「田山暦」は、八幡平市博物館にて常設展示されています。
八幡平市博物館
https://www.city.hachimantai.lg.jp/…/c…/cat584/post_1838.php
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